「希望はリングにある」第1話
2016/11/15 Tue 20:15
それはこれ以上ない不意打ちだった。
「未希ちゃん、僕と付き合わない?」
ジムを出て二人だけで帰っていく別れ際、時宗はそう言ったのだ。
未希は口をうっすらと開けながら、自分を指差した。時宗は笑顔で頷く。
「まいったな・・」
未希は目を反らし、頬を人差し指で掻いた。
「うれしいんだけどさ・・・」
一度目を瞑ってから時宗の顔を見た。
「何でこのタイミングで言うかな・・・」
時宗は目をきょとんとさせる。
「何が?」
「あたし、大事な試合があるんだよ」
「試合ってまだ二ヶ月も先じゃない」
「そうだけどさ・・・でも、今回は相手が特別なんだ」
「あぁ・・・裕子ちゃんね」
合点がいったのか時宗は首を少しだけ縦に振った。
「そう。だから集中させて欲しかったのに」
「返事は試合が終わってからでいいよ」
「ううん、どちらにしろ返事は変わらないから」
そう言って、未希は頭を下げた。
「ごめん」
「そっか・・・未希ちゃんも僕に気があるかと思ってたんだけどな」
「いや・・・期待させたくないから言いたくはなかったけど」
未希はまた目を反らす。
「好きか嫌いかでいえば好きだよ」
未希の頬が赤く染まる。
「じゃあ何でさ」
「チャンピオンになるのが夢だから、恋愛する気になれないんだ」
「いいじゃない、ボクサー同士付き合うのも」
「あたしの考えは変わらないから」
「そっか。悪かった大事な時に」
いつも温和な表情の時宗も流石に落胆した表情をみせて未希とは違う帰路を進んでいった。その背中から視線を外すと、あたしって馬鹿だよなと未希は声を漏らした。
秋子が手にするミットめがけて裕子はパンチを叩き込む。ワンツー、上下の打ち分け、多彩なコンビネーションを放つ。
「ナイスパンチ」「そうその調子」
秋子の小気味良い褒め言葉にのせられて疲れていてもリズムよく打ち続けられる。
三分間の終了を告げるブザーが鳴った。
「よしっ今日はここまでだ」
秋子がミットを下ろした。裕子は「ありがとうございました」と言って頭を下げた。秋子が近づいて声をひそめて言った。
「会長、裕子のこと褒めてたぞ、ここのところめきめき力を伸ばしてるって」
「でも、また試合にはセコンドについてくれないんですよね・・・」
「別に冷たくしてるわけじゃない。ただ距離の取り方を計りかねてるだけさ。また指導に熱が入るのを恐れてるんだよ」
秋子の言うことは分かるし、気を使ってくれていて有り難いとは思っている。それでも、裕子は納得がいかず口をつぐむ。
「そのうち、ついてくれるようになるよ」
秋子はそう言って裕子の肩をぽんと叩くと「おつかれ」と言って先にリングを降りた。
裕子もリングを降りて長椅子に腰を下ろした。白いタオルを手にして頬を流れる汗を拭きながら息をついた。
初めは父に褒められたくてボクシングを始めた。でも、今は違う。チャンピオンになりたくてまたボクシングを始めるようになった。だから別に前のように父がわたしに指導してくれなくてもかまわない。だけど、父とリングの上で喜びを分かちあえないのはやっぱり寂しい。いつまでこのぎこちない関係は続くんだろう。
陰が落ちて裕子は顔を上げた。父の昭夫が目の前に立っていた。
「今日はもう練習終わりか」
「そうだけど・・・」
昭夫が隣に座った。
「良い動きしてたぞ。調子が良さそうだな」
「うん」
裕子は口を微かに開けた。
父が初めて褒めてくれた・・・。
「次勝てば新人王だ。楽しみだな」
裕子は唇を結んで目線を下ろす。高揚して気持ちの整理がつかないでいると、昭夫が立ち上がった。
その場を離れていく昭夫の背中を見て声を出さずにはいられなかった。
「お父さんっ」
昭夫が振り返る。
「次の試合勝てたら、これからはセコンドについてほしいんだけどっ」
昭夫は数秒の間沈黙してから、
「分かった。次の試合期待してるぞ」
と言ってくれた。
「うん」
昭夫はまた背を向けて練習の場に戻っていく。裕子は昭夫の背中を見続けた。視界から無くなってから手のひらを握った。
勝たなきゃ絶対。相手が未希だからとか関係ない。
「未希ちゃん、僕と付き合わない?」
ジムを出て二人だけで帰っていく別れ際、時宗はそう言ったのだ。
未希は口をうっすらと開けながら、自分を指差した。時宗は笑顔で頷く。
「まいったな・・」
未希は目を反らし、頬を人差し指で掻いた。
「うれしいんだけどさ・・・」
一度目を瞑ってから時宗の顔を見た。
「何でこのタイミングで言うかな・・・」
時宗は目をきょとんとさせる。
「何が?」
「あたし、大事な試合があるんだよ」
「試合ってまだ二ヶ月も先じゃない」
「そうだけどさ・・・でも、今回は相手が特別なんだ」
「あぁ・・・裕子ちゃんね」
合点がいったのか時宗は首を少しだけ縦に振った。
「そう。だから集中させて欲しかったのに」
「返事は試合が終わってからでいいよ」
「ううん、どちらにしろ返事は変わらないから」
そう言って、未希は頭を下げた。
「ごめん」
「そっか・・・未希ちゃんも僕に気があるかと思ってたんだけどな」
「いや・・・期待させたくないから言いたくはなかったけど」
未希はまた目を反らす。
「好きか嫌いかでいえば好きだよ」
未希の頬が赤く染まる。
「じゃあ何でさ」
「チャンピオンになるのが夢だから、恋愛する気になれないんだ」
「いいじゃない、ボクサー同士付き合うのも」
「あたしの考えは変わらないから」
「そっか。悪かった大事な時に」
いつも温和な表情の時宗も流石に落胆した表情をみせて未希とは違う帰路を進んでいった。その背中から視線を外すと、あたしって馬鹿だよなと未希は声を漏らした。
秋子が手にするミットめがけて裕子はパンチを叩き込む。ワンツー、上下の打ち分け、多彩なコンビネーションを放つ。
「ナイスパンチ」「そうその調子」
秋子の小気味良い褒め言葉にのせられて疲れていてもリズムよく打ち続けられる。
三分間の終了を告げるブザーが鳴った。
「よしっ今日はここまでだ」
秋子がミットを下ろした。裕子は「ありがとうございました」と言って頭を下げた。秋子が近づいて声をひそめて言った。
「会長、裕子のこと褒めてたぞ、ここのところめきめき力を伸ばしてるって」
「でも、また試合にはセコンドについてくれないんですよね・・・」
「別に冷たくしてるわけじゃない。ただ距離の取り方を計りかねてるだけさ。また指導に熱が入るのを恐れてるんだよ」
秋子の言うことは分かるし、気を使ってくれていて有り難いとは思っている。それでも、裕子は納得がいかず口をつぐむ。
「そのうち、ついてくれるようになるよ」
秋子はそう言って裕子の肩をぽんと叩くと「おつかれ」と言って先にリングを降りた。
裕子もリングを降りて長椅子に腰を下ろした。白いタオルを手にして頬を流れる汗を拭きながら息をついた。
初めは父に褒められたくてボクシングを始めた。でも、今は違う。チャンピオンになりたくてまたボクシングを始めるようになった。だから別に前のように父がわたしに指導してくれなくてもかまわない。だけど、父とリングの上で喜びを分かちあえないのはやっぱり寂しい。いつまでこのぎこちない関係は続くんだろう。
陰が落ちて裕子は顔を上げた。父の昭夫が目の前に立っていた。
「今日はもう練習終わりか」
「そうだけど・・・」
昭夫が隣に座った。
「良い動きしてたぞ。調子が良さそうだな」
「うん」
裕子は口を微かに開けた。
父が初めて褒めてくれた・・・。
「次勝てば新人王だ。楽しみだな」
裕子は唇を結んで目線を下ろす。高揚して気持ちの整理がつかないでいると、昭夫が立ち上がった。
その場を離れていく昭夫の背中を見て声を出さずにはいられなかった。
「お父さんっ」
昭夫が振り返る。
「次の試合勝てたら、これからはセコンドについてほしいんだけどっ」
昭夫は数秒の間沈黙してから、
「分かった。次の試合期待してるぞ」
と言ってくれた。
「うん」
昭夫はまた背を向けて練習の場に戻っていく。裕子は昭夫の背中を見続けた。視界から無くなってから手のひらを握った。
勝たなきゃ絶対。相手が未希だからとか関係ない。
コメントへの返信
2016/11/14 Mon 20:17
こんばんわ、へいぞです。
月曜日ということで、早速「早乙女選手、ひた隠す」を読みました。 早乙女選手の行動を見ていると、いやそこは試合に集中してよともどかしく感じてしまいます。でも、女性は感情で男性は理性で生きる生き物だとよく言われているように、早乙女選手の行動はまさに女性的な行動そのものであって、もどかしく感じつつもとても可愛らしくみえますね。試合は2ページで終りましたけど、ラブコメディだからそのへんはいいかなと思ってます。まぁ、早乙女選手が勝ってよかったかなと。少しは苦戦するのかなと思ってましたけど。
拍手ありがとうございます(^^)↓はコメントへの返信です。
>
ありがとうございます(^^)たぶん、12年ぶりくらいの書き直しになります。今年になって「SHIROBAKO」というアニメ業界で働く女のこが主役のアニメを観て、年齢が近い女のこたちの絆って良いなぁと思いまして、今回はこういう終わり方になりました(^^)
月曜日ということで、早速「早乙女選手、ひた隠す」を読みました。 早乙女選手の行動を見ていると、いやそこは試合に集中してよともどかしく感じてしまいます。でも、女性は感情で男性は理性で生きる生き物だとよく言われているように、早乙女選手の行動はまさに女性的な行動そのものであって、もどかしく感じつつもとても可愛らしくみえますね。試合は2ページで終りましたけど、ラブコメディだからそのへんはいいかなと思ってます。まぁ、早乙女選手が勝ってよかったかなと。少しは苦戦するのかなと思ってましたけど。
拍手ありがとうございます(^^)↓はコメントへの返信です。
>
ありがとうございます(^^)たぶん、12年ぶりくらいの書き直しになります。今年になって「SHIROBAKO」というアニメ業界で働く女のこが主役のアニメを観て、年齢が近い女のこたちの絆って良いなぁと思いまして、今回はこういう終わり方になりました(^^)
今日の更新
2016/11/11 Fri 22:34
こんばんわ~へいぞです。
今日の更新は「ライバルは同級生」最終話の掲載です。
「ライバルは同級生」を書き直したのは小泉をもう少し感情移入できるキャラクターにしたい思いからでした。でも、いざ書き始めると、この物語の構図だと憎たらしい台詞を言わせないと盛り上がらないと気付いて、旧作とあまり変わらない口のきつい娘になり・・・(笑)それでも、未希と最後につながりのようなものを描けて書き直して良かったかなと思ってます(^^)
今日の更新は「ライバルは同級生」最終話の掲載です。
「ライバルは同級生」を書き直したのは小泉をもう少し感情移入できるキャラクターにしたい思いからでした。でも、いざ書き始めると、この物語の構図だと憎たらしい台詞を言わせないと盛り上がらないと気付いて、旧作とあまり変わらない口のきつい娘になり・・・(笑)それでも、未希と最後につながりのようなものを描けて書き直して良かったかなと思ってます(^^)
「ライバルは同級生」最終話
2016/11/11 Fri 22:15
「ほらっガードが下がってるよ美奈」
美奈と加代がスパーリングをする中、未希はリングの下から声を出す。美奈のガードが上がるのを確認すると、貴子の方に目を向けた。
貴子はサンドバッグを叩いている。力みがなくて綺麗なフォームでパンチを打っている。流石は先月の冬のインターハイで全国大会に出ただけある。ここのところ著しく成長している。
壁に張られている鏡の方に目を向けると、一年生の娘が二人ともシャドーボクシングをしていた。肩から突っ込んでパンチを打っているけど今は自由にやらせておこう。
部室にいるのはこの六人。そう、六人に増えているのだ。小泉との試合を終えてから四ヶ月。女子ボクシング部は、冬のインターハイで二人が全国大会に出場する目覚ましい活躍をおさめた効果で新たに二人の部員が増えたのだ。
小泉の方はどうなったかというと、時宗からの情報だと、その後父親のジムでボクシングを再開したらしい。秋子さんが言うには、元々父親っ子で一緒にいる時間を増やしたくてボクシングを始めた。でも小泉の才能を見た父親が指導に力を入れすぎてしまっために嫌になって辞めたんだとか。今度は父親と上手くいくといいねとか、そんな殊勝なことは思わない。小泉には負けてられないなとついライバル心を駆り立てられる。
ボクシング部休止の問題もなくなったし、部活動に活気も増したし、一層気合いを入れて練習しなきゃといきたいところだけど、どうも気持ちが乗らずにいる。
未希はまたリングの上のスパーリングに目を向けた。
冬のインターハイで未希は全国大会二位の成績を残した。これまで公式戦で一勝もしてなかったのだから上出来すぎる結果だった。来年こそは優勝をと誓いをたてたいところだけど、十七歳になってプロボクサーになれる年齢になった。
誰よりも強くなりたい。そう願っていた中でプロのリングに上がりたいという思いが芽生え始めていた。でも、みんなと練習する毎日も好きだし、女子ボクシング部は自分が創ったんだから途中で辞めるのは無責任だという思いもある。
ゴングの鳴る音がした。スパーリングが終わって美奈と加代がリングを降りた。
「良かったよ二人とも」
と声をかけると、美奈と加代は「ありがとうっ」と言って笑顔を向けた。
「みんなの練習見るのもいいけど、未希は練習どうしたの?」
貴子がそう話かけてきて隣に立った。
「なんだか気持ちがね、そういう風になっちゃってて」
未希は首を左に傾ける。
「まぁた何か思い悩んでるんでしょ」
「たいしたことじゃないよ」
「ならいいんだけど」
席を外そうとして、また貴子に「ねえ」と呼び止められた。
「小泉なんだけどさ」
未希は顔を素早く貴子に向けた。
「来月、プロのリングに上がるみたい」
「そうなんだ・・・」
未希は目を大きく見開いた。顔が硬直していく。つい下を向いてしまった。平静を装おうと再び上げた。
「あの小泉がね」
小泉がプロのリングに上がる。その事実を頭が認識していくほどに、小泉に先をいかれたみたいでなんだかすごく悔しい気持ちになった。小泉がボクシングから離れてた一年半、あたしはボクシングに向き合い続けてただけに。
誰よりも強くなりたい。そう思ってボクシングをしていることがなんだか虚しく感じてくる。
胸が急に苦しくなってきた。
ダメだこれ以上ここにいると、表情に出ちゃう。
未希は部室を出ようと出口に向かった。
「未希っどこに行くの?」
「外に走りに行こうと思って」
「ねぇ・・・本当は無理してるんじゃない?」
「何が?」
未希は出来るだけ口元を緩ませて聞き返した。
「プロのリングで試合したいんでしょ」
「そんなことないよ」
「隠さなくたっていいんだよ」
「そんなことないっ」
未希は声を荒げる。
「インターハイで2位になってからずっと考えてたんでしょ。未希が立ち止まれない性分なのは分かってるから」
感情を乱して強く言ってしまったのに、それでも貴子の言葉は優しくて、未希は思わず目を下に逸らした。
「でも、あたしはみんなと練習するのが好きだから・・・」
「未希」
美奈に名前を呼ばれて未希は彼女の方を振り向いた。
「あたしだって未希との部活は楽しい。でも、あたしはプロボクサーの未希を見たい。未希にはいつも前を進んでいてもらいたいから」
美奈の言葉が心に染み入ってくる。
「そうだよ。未希は未希の道を進んで。未希がプロボクサーになるのはわたしらの励みにもなるんだから」
加代も・・・。
「美奈っ、加代・・・」
自分の道を進みたがっているあたしをみんなが応援してくれている。その心遣いが嬉しくて、でもあたしはそんなみんなとまだ練習をしたいとも思っている。
「でも、あたしは・・・」
何か言おうとして言葉に詰まっていると、貴子が右手を握った。それから胸へとその手を当てられる。
手から心臓の鼓動がとくんとくん躍動するように動いている。
「もっと自分の思いに正直になりなよ。ほらっ未希の心はこんなに高鳴ってるじゃない」
「あたしは・・・」
胸に手を当てたままそう呟いて、自分の気持ちを知ろうとした。
顔を上げると、貴子が優しい顔を向けてくれていた。手を握ってくれている貴子の手から温かな体温が伝わってくる。その温もりは未希の硬い心を解きほぐしてくれた。
あたしは誰よりも強くなりたい。自分の思いが自然と聞こえてきた。貴子の手を両手で握りしめた。
「みんなのおかげで吹っ切ることが出来た」
未希は笑顔をみせる。
「あたしはプロのリングに上がるよ」
そう告げて、女子ボクシング部員みんなと拳を一人一人打ち合わせた。
おわり
美奈と加代がスパーリングをする中、未希はリングの下から声を出す。美奈のガードが上がるのを確認すると、貴子の方に目を向けた。
貴子はサンドバッグを叩いている。力みがなくて綺麗なフォームでパンチを打っている。流石は先月の冬のインターハイで全国大会に出ただけある。ここのところ著しく成長している。
壁に張られている鏡の方に目を向けると、一年生の娘が二人ともシャドーボクシングをしていた。肩から突っ込んでパンチを打っているけど今は自由にやらせておこう。
部室にいるのはこの六人。そう、六人に増えているのだ。小泉との試合を終えてから四ヶ月。女子ボクシング部は、冬のインターハイで二人が全国大会に出場する目覚ましい活躍をおさめた効果で新たに二人の部員が増えたのだ。
小泉の方はどうなったかというと、時宗からの情報だと、その後父親のジムでボクシングを再開したらしい。秋子さんが言うには、元々父親っ子で一緒にいる時間を増やしたくてボクシングを始めた。でも小泉の才能を見た父親が指導に力を入れすぎてしまっために嫌になって辞めたんだとか。今度は父親と上手くいくといいねとか、そんな殊勝なことは思わない。小泉には負けてられないなとついライバル心を駆り立てられる。
ボクシング部休止の問題もなくなったし、部活動に活気も増したし、一層気合いを入れて練習しなきゃといきたいところだけど、どうも気持ちが乗らずにいる。
未希はまたリングの上のスパーリングに目を向けた。
冬のインターハイで未希は全国大会二位の成績を残した。これまで公式戦で一勝もしてなかったのだから上出来すぎる結果だった。来年こそは優勝をと誓いをたてたいところだけど、十七歳になってプロボクサーになれる年齢になった。
誰よりも強くなりたい。そう願っていた中でプロのリングに上がりたいという思いが芽生え始めていた。でも、みんなと練習する毎日も好きだし、女子ボクシング部は自分が創ったんだから途中で辞めるのは無責任だという思いもある。
ゴングの鳴る音がした。スパーリングが終わって美奈と加代がリングを降りた。
「良かったよ二人とも」
と声をかけると、美奈と加代は「ありがとうっ」と言って笑顔を向けた。
「みんなの練習見るのもいいけど、未希は練習どうしたの?」
貴子がそう話かけてきて隣に立った。
「なんだか気持ちがね、そういう風になっちゃってて」
未希は首を左に傾ける。
「まぁた何か思い悩んでるんでしょ」
「たいしたことじゃないよ」
「ならいいんだけど」
席を外そうとして、また貴子に「ねえ」と呼び止められた。
「小泉なんだけどさ」
未希は顔を素早く貴子に向けた。
「来月、プロのリングに上がるみたい」
「そうなんだ・・・」
未希は目を大きく見開いた。顔が硬直していく。つい下を向いてしまった。平静を装おうと再び上げた。
「あの小泉がね」
小泉がプロのリングに上がる。その事実を頭が認識していくほどに、小泉に先をいかれたみたいでなんだかすごく悔しい気持ちになった。小泉がボクシングから離れてた一年半、あたしはボクシングに向き合い続けてただけに。
誰よりも強くなりたい。そう思ってボクシングをしていることがなんだか虚しく感じてくる。
胸が急に苦しくなってきた。
ダメだこれ以上ここにいると、表情に出ちゃう。
未希は部室を出ようと出口に向かった。
「未希っどこに行くの?」
「外に走りに行こうと思って」
「ねぇ・・・本当は無理してるんじゃない?」
「何が?」
未希は出来るだけ口元を緩ませて聞き返した。
「プロのリングで試合したいんでしょ」
「そんなことないよ」
「隠さなくたっていいんだよ」
「そんなことないっ」
未希は声を荒げる。
「インターハイで2位になってからずっと考えてたんでしょ。未希が立ち止まれない性分なのは分かってるから」
感情を乱して強く言ってしまったのに、それでも貴子の言葉は優しくて、未希は思わず目を下に逸らした。
「でも、あたしはみんなと練習するのが好きだから・・・」
「未希」
美奈に名前を呼ばれて未希は彼女の方を振り向いた。
「あたしだって未希との部活は楽しい。でも、あたしはプロボクサーの未希を見たい。未希にはいつも前を進んでいてもらいたいから」
美奈の言葉が心に染み入ってくる。
「そうだよ。未希は未希の道を進んで。未希がプロボクサーになるのはわたしらの励みにもなるんだから」
加代も・・・。
「美奈っ、加代・・・」
自分の道を進みたがっているあたしをみんなが応援してくれている。その心遣いが嬉しくて、でもあたしはそんなみんなとまだ練習をしたいとも思っている。
「でも、あたしは・・・」
何か言おうとして言葉に詰まっていると、貴子が右手を握った。それから胸へとその手を当てられる。
手から心臓の鼓動がとくんとくん躍動するように動いている。
「もっと自分の思いに正直になりなよ。ほらっ未希の心はこんなに高鳴ってるじゃない」
「あたしは・・・」
胸に手を当てたままそう呟いて、自分の気持ちを知ろうとした。
顔を上げると、貴子が優しい顔を向けてくれていた。手を握ってくれている貴子の手から温かな体温が伝わってくる。その温もりは未希の硬い心を解きほぐしてくれた。
あたしは誰よりも強くなりたい。自分の思いが自然と聞こえてきた。貴子の手を両手で握りしめた。
「みんなのおかげで吹っ切ることが出来た」
未希は笑顔をみせる。
「あたしはプロのリングに上がるよ」
そう告げて、女子ボクシング部員みんなと拳を一人一人打ち合わせた。
おわり
今日の更新
2016/11/08 Tue 20:12
こんばんわ~へいぞです。
ここのところ、アニメの「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない」を楽しんで見てます。
漫画で連載されていた当時、リアルタイムで読んでいて久しぶりに物語を見てますけど、20年以上前だというのに当時よりも楽しめて
見ています。クライマックスに近づくにつれて岸辺露伴の登場回数が増えてきてますけど、思っていたよりも主要なキャラクターだったんですね。キャラクターにインパクトがあっただけじゃなくて、準主役といってもいいくらいに物語の主要な役割を果たしている印象です(準主役が誰かは人によって印象は変わると思いますけど)。「だが断る」という台詞は20年前のものなのに今もネット上ではよく使われてますし、岸辺露伴というキャラクターは改めてすごいなと思いました。「だが断る」という台詞は覚えていてもどういうシーンで出た言葉なのかは忘れていてアニメで改めてみて、岸辺露伴はかっこいいなぁと思いました。20年以上前の作品なのに古臭さは感じられないし今もクールでスタイリッシュに見えるあたり、やっぱり「ジョジョ」はすごいですね(^^)
本日の更新は「ライバルは同級生」第4話の掲載です。
未希と小泉の試合も佳境に入ってます(^^)
ここのところ、アニメの「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない」を楽しんで見てます。
漫画で連載されていた当時、リアルタイムで読んでいて久しぶりに物語を見てますけど、20年以上前だというのに当時よりも楽しめて
見ています。クライマックスに近づくにつれて岸辺露伴の登場回数が増えてきてますけど、思っていたよりも主要なキャラクターだったんですね。キャラクターにインパクトがあっただけじゃなくて、準主役といってもいいくらいに物語の主要な役割を果たしている印象です(準主役が誰かは人によって印象は変わると思いますけど)。「だが断る」という台詞は20年前のものなのに今もネット上ではよく使われてますし、岸辺露伴というキャラクターは改めてすごいなと思いました。「だが断る」という台詞は覚えていてもどういうシーンで出た言葉なのかは忘れていてアニメで改めてみて、岸辺露伴はかっこいいなぁと思いました。20年以上前の作品なのに古臭さは感じられないし今もクールでスタイリッシュに見えるあたり、やっぱり「ジョジョ」はすごいですね(^^)
本日の更新は「ライバルは同級生」第4話の掲載です。
未希と小泉の試合も佳境に入ってます(^^)
「ライバルは同級生」第4話
2016/11/08 Tue 20:10
第4ラウンド開始のゴングが鳴り、未希はコーナーを出ていく。
気持ちを奮って向かって行くものの、小泉の左ジャブを先に浴びてその一発だけで後ろによろめいた。
気持ちを持ち直しても身体は正直だった。急に身体が疲労に襲われ全身が水の中にいるかのように重たくなる。その場に立ち尽くす未希を前に、
「馬鹿ねぇ。あそこで止めとけばこれ以上恥をかかずにすんだのに」
と小泉が挑発する。
口を開けて呼吸を荒げるだけの未希に小泉は、
「もう話せる余裕もないみたいね」
と言って距離を詰めに出た。
小泉が左ジャブを連続して未希の顔面を打ち込んでいく。このラウンドに入って小泉が闘い方を変えてきていた。左ジャブを中心にしたオーソドックスなボクシングに。
これが小泉の本来のボクシング・・・。あたしのジャブとはキレがまるで違う・・・。
小泉の左ジャブに未希はこれまで築き上げてきた誇りが打ち砕かれていく。
小泉の左ジャブの連打の前に未希は近づくことさえ出来ない。
未希は棒立ちになり、サンドバッグのようにパンチを浴びる。もう足を前に出す気力さえ残っていない。それでもまだ闘うことを止めない。貴子たち女子ボクシング部員の応援する声が未希を支えていた。
みんなが応援してくれている。負けられないよ・・・。パンチをかわせないなら・・・。
未希が再び前に出た。
小泉の左ジャブが弾かれる。未希は顎を下げ額で受けていた。一気に距離を詰めて、小泉の脇腹に左のボディブローを打ち込んだ。
小泉の口から唾液がポシャポシャッと吐き出された。
未希はもう一度左ボディを打ち込んだ。小泉の身体がくの字に折れ曲がる。
間違いなく効いている。時宗の言っていたことは当たっていたんだ。
未希は左のボディブローに全てを託して攻めていく。小泉もパンチを打ち返してきた。二人が足を止めてノーガードで打ち合った。未希はボディに、小泉は顔面へとパンチを打ち込んでいく。とうに限界を超えて身体にダメージと疲労を負っている未希。貴子たちの声に力を与えてもらえて闘い続けることが出来ていた。
だが、その奮闘にも限界がきた。小泉の左フックをテンプルに受けて三半規管が麻痺していく感覚に襲われた。
次はもう耐えられない。次のパンチで倒さなきゃ・・・。
未希は残された力を振り絞って左のボディブローを打ちに出た。貴子たちの声援に応えたい思いが込められた未希の全身全霊のパンチ。
しかし、決まったのは――――。
グワシャッ!!
重く鈍い強烈な打撃音が響き渡り、未希への声援が止まった。決まったのは小泉の右ストレート。未希のパンチは届かずに両腕がだらりと下がっていた。小泉の右拳が顔面にめり込まれたまま、未希は身体がぷるぷると震えている。
小泉が拳を引くと、未希はひしゃげた顔面をあらわにし前のめりに崩れ落ちていった。無防備に顔面からキャンバスに倒れると、ダウンが宣告された。
「立って未希~!!」
「未希~!!」
キャンバスに顔を埋めたまま動けずにいる未希に貴子たちの激励の言葉が何度となく送られる。立ち上がれるわけがない。もう試合は終わったという空気が場を支配する中、奇跡は起こった。未希はカウント9で立ち上がった。
依子が再開の合図を出す前に前へとゆっくり進んでいく。
「ちょっと、未希!!」
戸惑う依子をよそに未希は小泉に向かっていく。小泉もとどめを刺しにコーナーを出た。小泉の左ジャブをガードすると、未希は右のストレートを放つ。しかし、左のガードが下がり前の悪い癖が出ている。その隙を小泉が見逃すはずがなかった。もう一度カウンターを打ちに出る。
これでおしまい。そう思われた次の瞬間、未希はパンチを避けていた。
ガードが下がったのはあえて。小泉ならカウンターを打ってくるだろうと見越して。自分の悪い癖を利用した未希は隙だらけとなった小泉の右脇腹に左の拳を打ち込んだ。
ズドオォッ!!
重たい打撃音が響き渡る。
だが、パンチを打った直後に相手に身体を預けたのは未希の方だった。虚ろな目をして両腕がだらりと下がる。今のパンチで精も根も尽き果てた未希に小泉がぎろりと目を向ける。とどめのパンチを改めて打とうと右拳を引いて放った瞬間に小泉の身体がその場に膝から崩れ落ちた。
依子がダウンを宣告する。
「バランスが崩れただけよ。効いてなんかないわ」
小泉が余裕をみせながら立ち上がろうとキャンバスに左手をついたが、腰を上げた途端にバランスを崩しまた後ろに尻餅をついた。
「ちょっ・・・ちょっと待ってよ」
余裕があった小泉の表情が崩れ取り乱した表情に変わった。
カウントが進んでいく。
「効いてない!パンチなんか効いてないんだから!」
小泉が太ももを手で打ち付けるが、腰が上がらない。
「ナイン、テン!!」
依子が未希の右腕を持ち上げた。
貴子と美奈と加代がリングに入って未希に抱きついた。
「やったじゃない未希!!」
貴子の言葉に未希は、
「みんなのおかげだよ。みんなの声があったから頑張れたんだ」
と言った。女子ボクシング部員たちと喜びを分かち合う中、リングを降りようとする小泉を目にして未希は声をかけた。
「小泉!!」
小泉が力の無い目でこちらを見た。
「本当はまだボクシングをやりたいんじゃないのか」
小泉の表情が固まった。
「だから、あたしに喧嘩をうってきたんだろ」
小泉がきっと睨みつける。それから、目を瞑り顔を背けて、
「あなたにわたしの何が分かるっていうの。適当なこと言わないで!」
と大声で言った。
「お前もボクシングが大好きだったんだろ。じゃなきゃあんなに良い左ジャブは打てないよ」
小泉が弱々しい顔をして口を開ける。それから大粒の涙を流した。
「ボクシングしたくなったらまたいつでもきなよ。あたしが迎えうってあげるから」
小泉は未希の言葉には返事をせずに右手で顔を伏せながらリングを降り、部室を出ていった。
気持ちを奮って向かって行くものの、小泉の左ジャブを先に浴びてその一発だけで後ろによろめいた。
気持ちを持ち直しても身体は正直だった。急に身体が疲労に襲われ全身が水の中にいるかのように重たくなる。その場に立ち尽くす未希を前に、
「馬鹿ねぇ。あそこで止めとけばこれ以上恥をかかずにすんだのに」
と小泉が挑発する。
口を開けて呼吸を荒げるだけの未希に小泉は、
「もう話せる余裕もないみたいね」
と言って距離を詰めに出た。
小泉が左ジャブを連続して未希の顔面を打ち込んでいく。このラウンドに入って小泉が闘い方を変えてきていた。左ジャブを中心にしたオーソドックスなボクシングに。
これが小泉の本来のボクシング・・・。あたしのジャブとはキレがまるで違う・・・。
小泉の左ジャブに未希はこれまで築き上げてきた誇りが打ち砕かれていく。
小泉の左ジャブの連打の前に未希は近づくことさえ出来ない。
未希は棒立ちになり、サンドバッグのようにパンチを浴びる。もう足を前に出す気力さえ残っていない。それでもまだ闘うことを止めない。貴子たち女子ボクシング部員の応援する声が未希を支えていた。
みんなが応援してくれている。負けられないよ・・・。パンチをかわせないなら・・・。
未希が再び前に出た。
小泉の左ジャブが弾かれる。未希は顎を下げ額で受けていた。一気に距離を詰めて、小泉の脇腹に左のボディブローを打ち込んだ。
小泉の口から唾液がポシャポシャッと吐き出された。
未希はもう一度左ボディを打ち込んだ。小泉の身体がくの字に折れ曲がる。
間違いなく効いている。時宗の言っていたことは当たっていたんだ。
未希は左のボディブローに全てを託して攻めていく。小泉もパンチを打ち返してきた。二人が足を止めてノーガードで打ち合った。未希はボディに、小泉は顔面へとパンチを打ち込んでいく。とうに限界を超えて身体にダメージと疲労を負っている未希。貴子たちの声に力を与えてもらえて闘い続けることが出来ていた。
だが、その奮闘にも限界がきた。小泉の左フックをテンプルに受けて三半規管が麻痺していく感覚に襲われた。
次はもう耐えられない。次のパンチで倒さなきゃ・・・。
未希は残された力を振り絞って左のボディブローを打ちに出た。貴子たちの声援に応えたい思いが込められた未希の全身全霊のパンチ。
しかし、決まったのは――――。
グワシャッ!!
重く鈍い強烈な打撃音が響き渡り、未希への声援が止まった。決まったのは小泉の右ストレート。未希のパンチは届かずに両腕がだらりと下がっていた。小泉の右拳が顔面にめり込まれたまま、未希は身体がぷるぷると震えている。
小泉が拳を引くと、未希はひしゃげた顔面をあらわにし前のめりに崩れ落ちていった。無防備に顔面からキャンバスに倒れると、ダウンが宣告された。
「立って未希~!!」
「未希~!!」
キャンバスに顔を埋めたまま動けずにいる未希に貴子たちの激励の言葉が何度となく送られる。立ち上がれるわけがない。もう試合は終わったという空気が場を支配する中、奇跡は起こった。未希はカウント9で立ち上がった。
依子が再開の合図を出す前に前へとゆっくり進んでいく。
「ちょっと、未希!!」
戸惑う依子をよそに未希は小泉に向かっていく。小泉もとどめを刺しにコーナーを出た。小泉の左ジャブをガードすると、未希は右のストレートを放つ。しかし、左のガードが下がり前の悪い癖が出ている。その隙を小泉が見逃すはずがなかった。もう一度カウンターを打ちに出る。
これでおしまい。そう思われた次の瞬間、未希はパンチを避けていた。
ガードが下がったのはあえて。小泉ならカウンターを打ってくるだろうと見越して。自分の悪い癖を利用した未希は隙だらけとなった小泉の右脇腹に左の拳を打ち込んだ。
ズドオォッ!!
重たい打撃音が響き渡る。
だが、パンチを打った直後に相手に身体を預けたのは未希の方だった。虚ろな目をして両腕がだらりと下がる。今のパンチで精も根も尽き果てた未希に小泉がぎろりと目を向ける。とどめのパンチを改めて打とうと右拳を引いて放った瞬間に小泉の身体がその場に膝から崩れ落ちた。
依子がダウンを宣告する。
「バランスが崩れただけよ。効いてなんかないわ」
小泉が余裕をみせながら立ち上がろうとキャンバスに左手をついたが、腰を上げた途端にバランスを崩しまた後ろに尻餅をついた。
「ちょっ・・・ちょっと待ってよ」
余裕があった小泉の表情が崩れ取り乱した表情に変わった。
カウントが進んでいく。
「効いてない!パンチなんか効いてないんだから!」
小泉が太ももを手で打ち付けるが、腰が上がらない。
「ナイン、テン!!」
依子が未希の右腕を持ち上げた。
貴子と美奈と加代がリングに入って未希に抱きついた。
「やったじゃない未希!!」
貴子の言葉に未希は、
「みんなのおかげだよ。みんなの声があったから頑張れたんだ」
と言った。女子ボクシング部員たちと喜びを分かち合う中、リングを降りようとする小泉を目にして未希は声をかけた。
「小泉!!」
小泉が力の無い目でこちらを見た。
「本当はまだボクシングをやりたいんじゃないのか」
小泉の表情が固まった。
「だから、あたしに喧嘩をうってきたんだろ」
小泉がきっと睨みつける。それから、目を瞑り顔を背けて、
「あなたにわたしの何が分かるっていうの。適当なこと言わないで!」
と大声で言った。
「お前もボクシングが大好きだったんだろ。じゃなきゃあんなに良い左ジャブは打てないよ」
小泉が弱々しい顔をして口を開ける。それから大粒の涙を流した。
「ボクシングしたくなったらまたいつでもきなよ。あたしが迎えうってあげるから」
小泉は未希の言葉には返事をせずに右手で顔を伏せながらリングを降り、部室を出ていった。
コメントへの返信
2016/11/02 Wed 20:45
こんばんわ~へいぞです。
「綾音ちゃんハイキック」をネットで検索していたら、漫画版の2巻が中古で5400円になっていてびっくりしました。2巻は持っていたんですけど、今は手元にないんですよね(涙)
拍手ありがとうございました(^^)↓はコメントへの返信です。
>名無しさん
ありがとうございます(^^)開始早々の「がはあっ!!」は、漫画っぽい表現を意識してみました。闘っている主人公が「がはあっ!!」って血へどをはいて倒れてその週の話が始まるパターンを漫画では時々見かけて気に入っていたので(^^)
「綾音ちゃんハイキック」をネットで検索していたら、漫画版の2巻が中古で5400円になっていてびっくりしました。2巻は持っていたんですけど、今は手元にないんですよね(涙)
拍手ありがとうございました(^^)↓はコメントへの返信です。
>名無しさん
ありがとうございます(^^)開始早々の「がはあっ!!」は、漫画っぽい表現を意識してみました。闘っている主人公が「がはあっ!!」って血へどをはいて倒れてその週の話が始まるパターンを漫画では時々見かけて気に入っていたので(^^)