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過去絵

2016/07/30 Sat 01:04

こんばんわ、へいぞです。

過去のイラストのデータを送っていただきましてありがとうございました(^^)
早速掲載しました。


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イラスト | コメント(0)

その一撃はアッパーカット

2016/07/29 Fri 21:53

こんばんわ、へいぞです。

過去絵になりますが、探してたら見つかったので、掲載します。

拍手ありがとうございました。コメントには返信させていただきました(^^)



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イラスト | コメント(0)
「どうしたのお父さん?」
 会長室に入った遥花は伏し目がちに、机に座っている父の祥三の顔を見て言った。練習を終えたばかりでまだ身体に疲労が残っている。祥三と目を合わせて話す気力はなかった。
「三つのジムから試合のオファーがきている」
 祥三のその言葉を聞いて、ようやく遥花は顔を上げた。
「誰なの?」
  大事な話だ。三度目の防衛戦。対戦相手次第でベルトを守るのに費やすエネルギーはだいぶ変わってくる。もちろん、弱い相手であるのにこしたことはない。
「ランキング2位の田宮良子、5位の西薗エリカ、7位の後藤ユリだ」
 遥花の表情が固まった。落ち着こうと目を瞑り息を出す。頭の中がすうっとしてきて、考えを巡らした。長く考えるまでもなかった。その面子の中で実績、実力ともに後藤ユリが一番劣る。遥花は目を開けた。
「後藤ユリにするんでしょ」
「そうしたいんだけどな・・・」
  祥三は肘をつき両手を組み合わせて煮え切らない言い方をする。
「今回は西薗エリカにする」
 遥花の目に力が入る。
「何でなの」
 遥花は声を荒げた。
「言いたかない話だが、ファイトマネーが他と五倍違う」
  遥花の顔から表情が消えた。再び伏し目がちに床を見る。
「悪いな、遥花。この試合受けてくれるな」
 遥花は祥三に顔を合わせないまま「分かった」と小さな声で返事してすぐに部屋を出た。
  練習室に戻る最中、色んな感情が遥花の心の中で沸き起こっていた。
 あの三人の中で一番対戦したくない相手が西薗エリカだった。
 エリカとは高校時代にインターハイで三度試合をしたことがある。勝敗は二勝一敗。決勝で何度となく拳を交え、高校時代のライバルといってよい存在だった。ただ、連勝して終えたことで遥花の中で彼女とのライバル関係は完結していた。エリカに一度だけ負けたのもまだ自分がボクシングを始めて間もなかったからだと思っている。だから、彼女の実力を気にしているわけではない。嫌なのは彼女の周りに対してだった。エリカは名門の家柄の娘だった。都内で有数の地主である彼女の祖父は趣味が興じてボクシングジムを経営していて、エリカはそのジムに所属している。西薗ジムは男子の世界チャンピオンを三人要している大手のジムだ。金があるから良い選手、トレーナーが集められている。ボクシング関係者の間ではそう揶揄されることが少なくない。でも、遥花が西薗ジムに良い感情を抱いていない理由は別にあった。大手のジムだったためにユキトが潰された。早すぎた世界戦を組まれたユキトはその試合で完敗しただけですまず、目に致命的なダメージを負ってしまい引退を余儀なくされた。もし話題作りのために七戦目で世界タイトルマッチに挑戦していなかったらまだユキトは現役でボクサーをしていたかもしれない。そう思うとどうしても西薗ジムを責めたくなってしまう。でも、それだけならまだ試合を避けたいと思うまでにはならなかった。
 一番の要因は、引退したユキトが今はエリカのトレーナーについていることだった。ユキトが対戦相手のセコンドにつくのだと思うだけで気持ちが重たくなる。
  遥花は唇を強く閉じた。目も閉じて左手を胸に当てる。暫くそうしてから目を開けると、ジャージの上を脱いでボクシンググローブを手にした。手にはめ終えてサンドバッグの前に立つ。もう一度汗を流さないと胸の中のもやもやした感情はとれそうになかった。
小説・リングに消えゆく焔(ほのお) | コメント(0)

リンクの更新

2016/07/27 Wed 20:02

こんばんわ~へいぞです。
今日の更新は、リンクの追加になります。
ひらひらさんの「ひらひらの仕掛け屋敷」を追加しました。

拍手ありがとうございました。コメントには返信させていただきました(^^)
未分類 | コメント(0)

リンクの更新

2016/07/26 Tue 00:02

こんばんわ~へいぞです。
今回はリンクを更新しました。
TOMさんの「雌猫屋」、プリン体さんの「ネバネバーランド」、チャパロットさんの「小さな拳の天使たち」です。

拍手ありがとうございました。コメントには返信させていただきました(^^)
未分類 | コメント(2)

編集後記

2016/07/24 Sun 12:44

こんにちはへいぞです。
今回の更新は、小説「リングに消えゆく焔(ほのお)」です。
数年前からボカロの曲にはまってまして、その影響を作品に反映させてみました。
ボカロといってもそのキャラではなくて、曲の世界観ですね。ああいう世界観を小説で表現出来たらよいなと思い描いてみました。楽しんでもらえたら嬉しいです(^^)

拍手ありがとうございました。コメントには返信させていただきました(^^)
未分類 | コメント(0)
 遥花は頬を赤色に染めて伏し目がちに歩く。隣に立つユキトを直視できずにいる。彼との会話も簡単な返事しかできていない。
 退屈だと思われてないかな。
 ユキトの言葉はあまり頭に入ってこず、そんな不安が何度もよぎる。
 ボクシング部の練習を終え学校から駅までの帰り道。遥花はユキトと二人きりで歩いていた。一緒に帰るのは帰り際にたまたま校舎で会った時だけで月に一度あるかどうか。それも今日で最後になるのかもしれない。大切な時間が過ぎていくと感じる遥花の中で色々な思いが交錯する。そのあまりユキトが話かけているのに気付かなくなっていた。
「遥花ちゃんっ」
 ユキトが顔を近づけて言った。
「えっああっなに?」
  遥花は動揺しながら返事した。
「いや、だからさ、三年間あっという間だったってさ」
「そうだね」
 と返事してから、遥花はまた相づちしかうてなかったことに気付いて心の中でもうっと溜め息をついた。
「遥花ちゃんは思い残したことある?」
 遥花はすぐには返事をしなかった。今度こそもう少し喋ろうと思って記憶を探った。
「二度もインターハイで優勝できたんだからないかな」
「そんなことないよ」
 遥花はユキトを見て両手を降った。形式的に謙遜したものの本当はどうなんだろうと振り返った。ユキトの言う通り、インターハイで二度優勝できたから大会では満足いく結果を残せた。しかも二度目は三年生最後の夏の大会。有終の美を飾れて言うことない終わり方だった。でも、一つだけ果たせていないことがあると気付いた。それは高校生の間でなくてもかまわない。いつかちょうどよいタイミングがくるにちがいない。そう思って行動に起こすのを躊躇い続けていた。
「僕はね、まだまだやりきれてないんだ」
 遥花はユキトを見た。
「あと一歩手が届かなかったからね」
「準優勝なんだから全然すごいよ」
「ありがとう遥花ちゃん。でも、誰よりも強くなりたいって思いがあるからね。だからプロになってさ、今度こそ一番になりたいんだ」
 ユキトは握り拳を作ってそう言うと、夜空を見上げた。それからまた遥花を見た。
「そういえば遥花ちゃんもプロになるんだっけ?」
「うん」
 とだけ言った。自分のことで多く喋る気にはなれなかった。自分がプロになるのは、父親がボクシングジムの経営をしていてそのために出来た借金を返済するため。ユキトのようにボクシングへの熱い思いからではなかった。本心でいえばもうボクシングは充分だった。高校でボクシング部に入ったのもクラスメートの明日奈にどうしても一緒にとお願いされたからだった。
「そういや遥花ちゃんのお父さん、ジムの会長なんだもんな。親孝行だよなぁ」
「そんなことないよ」
 遥花は下を向いて微笑んだ。自分のためじゃない、父のために選んだプロの道だから、褒めてもらえることがとても嬉しかった。
 電車の走る音が聞こえた。前を向くと、30メートルほど先にガードレールが見える。駅はその左側にある。ユキトと一緒でいられるのもあと少しだ。遥花にはどうしても聞いておきたいことがあった。
「橘君はジムもう決まったの?」
 遥花の心臓がドクンドクン動く。
「いやまだだよ。どうしようか悩んでてさ」
 ユキトは息をつきながら言った。
 うちのジムはどう。
 沸き起こる言葉が出ないよう遥花は必死になって抑えた。うちみたいな弱小ジムじゃ満足してもらえるはずない。
 携帯電話が鳴る音がした。ユキトがズボンから携帯電話を出した。ユキトは敬語を使って丁寧に応答する。
「あっそうですか。分かりました。よろしくお願いします」
 ユキトは電話を終わらすと、畏まった表情からにっこりと微笑んだ表情に変えて遥花にみせた。
「今決まったよ、所属することになったジム」
 ユキトとは対照的に遥花の表情が堅くなる。
「そうなんだ。どこなの?」
 遥花は堅くなった顔に懸命に笑みを浮かばせた。
「西薗ボクシングジムだよ」
 その言葉を聞いて、遥花の目から力が消えていった。また伏し目がちに地面を見て、息をついた。
 橘君はエリカがいるジムにいくのか・・・。
小説・リングに消えゆく焔(ほのお) | コメント(0)

編集後記

2016/07/22 Fri 00:18

Pinky boxy一発目の作品は「ライバルは同級生」です。
読んでおやっと思った人もいるかと思いますが「2年A組タイトルマッチ」のリメイク作品です。
この作品を久しぶりに読んで、ライバルである小泉の性格があまりに酷かったんでもう少し柔らかくしたいなぁと思ったので、冒頭のシーンを書き直してみました。でも、書き終えてみると、やっぱり、性格は相当アレですね。対戦相手は中途半端に丸い性格より口が悪いほうが物語を作りやすいみたいです。
未分類 | コメント(0)
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