「山鳳鬼ジム」たむこVSハルナ
2018/05/25 Fri 23:35
虎紙さんからのいただきもの
2018/05/24 Thu 20:02
こんばんわ~へいぞです。
虎紙さんから「ヴァルキリーエイジ」の応援イラストをいただきました。
二枚目はキララ・チガサキをイメージしたものです。
一枚目も素敵なデザインで物語に出したいものです。
さらに「ヴァルキリーエイジ」の紹介作品まで創っていただいちゃいました。
紹介作品は↓のアドレスで見ることが出来ます。
https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=68834602
うむぅっ、早く続きを描きたくなってきました。虎紙さんありがとうございました(^^)
虎紙さんから「ヴァルキリーエイジ」の応援イラストをいただきました。
二枚目はキララ・チガサキをイメージしたものです。
一枚目も素敵なデザインで物語に出したいものです。
さらに「ヴァルキリーエイジ」の紹介作品まで創っていただいちゃいました。
紹介作品は↓のアドレスで見ることが出来ます。
https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=68834602
うむぅっ、早く続きを描きたくなってきました。虎紙さんありがとうございました(^^)
今日の更新
2018/05/02 Wed 18:56
決戦3
2018/05/02 Wed 18:20
「負けられない・・・負けられないの・・・世界タイトルの舞台まであと少しなんだから・・・絶対にこの権利を譲るわけにはいかないんだから」
みかりはそう言って赤コーナーを出ていった。前のRで辛うじてゴングに救われて赤コーナーに戻ってきたみかりにジムの会長は棄権を告げた。しかし、みかりはその申し出を頑なに拒否したのだった。第8R。試合を続行したい強い意志を示したものの、みかりの足取りは弱々しい。対照的に青コーナーから出てきた愛梨は力強い足取りでみかりとの距離を縮めていく。
セコンドたちの声援を背に受けながらみかりも前へと出ていく。
会長・・・また我儘言っちゃってゴメン・・・。
本当は世界タイトルマッチなんていいの。
わたしを育ててくれた協会を潰したくなかったから…。生きていると実感させてくれる舞台を提供し続けてくれた協会・・会長が創ったボクシング協会を…。
わたしは協会を潰したくない。会長の創った協会を潰したくない。
絶対に負けるわけにはいかないの。
フットワークは使わずにベタ足で距離を詰めてきた愛梨とついに対峙するみかり。身体中の感覚が鈍くても意識だけは不思議と冴えていた。
みかりから先にパンチを放つ。
左ジャブ二発から右ストレート。
パンチには十分すぎる力が宿っていた。
これならまだいけると思うみかり。でも、体力はもうほとんど残っていない。一気に攻め立てる。
でも、当たらない。振り子のようにリズムカルに上体を動かす愛梨にパンチがまったく当たらない。
みかりの表情が青ざめていく。
なんで・・・さっきまであんなに当たってたのに・・・。
不敵に笑みを浮かべる愛梨。
「前のR、みかりを倒したのは偶然じゃないよ」
そう言って続ける。
「みかりのパンチのタイミングはもう完全に掴んだから。だからもうあたしには当たらない。一発もね」
「なっそんなはず・・・そんなはずない!!」
みかりが大声で叫びながら右のストレートを放つ。
みかりの青いグローブは何も捉えずに空を切った。ダッキングでパンチを避けつつもパンチの力を溜めた愛梨がその力を開放する。
愛梨の右のアッパーカットがみかりの顎を捉えた。
その一撃はみかりの残された僅かな力を奪うに十分だった。
顎を突き上げられ、後ろによろめいていく。
膝が折れながらもかろうじて踏みとどまった。
愛梨が間髪入れずに距離を詰める。
愛梨の強打が一気に爆発する。瞬く間にみかりがサンドバッグになっていく。
みかりを滅多打ちにしながら愛梨が言った。
「みかりは何も変わってない」
瞳が虚ろな状態で左右に顔が吹き飛ばされ続けるみかりにはもはやその声が聞えているのかも定かではなかった。
「でも、あたしは変わった。ジムを移ってからあたしのボクシングは飛躍的に上がった」
力強く言い放ち、そして力強く殴り続ける愛梨。
わたしは・・・わたしは・・・負けられないの・・・。
ぼろ雑巾のように殴られ続けながらみかりはただ一つの思いを自分に言い聞かした。倒れたくなくて・・・絶対に倒れるわけにはいかなくて・・・。
尊いまでに強い意志。しかし、みかりから反撃のパンチは出てこない。愛梨との圧倒的な実力差の前にいいように殴られ続けるだけの無力な存在でしかなかった。
「わたしは・・・負けるわけに・・・」
弱々しくそう言葉に漏らすみかり。しかしその声をかき消すように愛梨が同時に、
「時代遅れなテクニックに頼ったあなたじゃあたしには勝てない!!」
と力強い声で言い放ち、両腕が下がり無防備なみかりの顔面に右フックを叩き込んだ。
みかりがマウスピースを吐き出して、後ろに崩れ落ちていく。
背中から大の字に倒れ落ちた瞬間、赤コーナーからタオルが投げられた。
女子ボクシングフライ級10回戦
〇松田愛梨(8RKO)豊崎みかり●
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